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世界の産業用ロボット主要メーカーの一覧|4強の特徴や比較ポイントを解説

世界の産業用ロボットメーカーの特徴やシェア状況について気になっていませんか。産業用ロボット分野において日本のメーカーは存在感を示しており、4強と呼ばれるメーカーのうち2社は日本メーカーです。

本記事では、産業用ロボットメーカー4強の特徴や比較ポイント、産業用ロボットの市場動向について詳しく解説します。今後産業用ロボットを導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

産業用ロボットメーカー4強の一覧

産業用ロボットメーカー4強の一覧

産業用ロボットメーカー4強と呼ばれるメーカーの一覧は、以下の通りです。

  • 安川電気
  • ABB
  • KUKA
  • ファナック

世界ランキングに名を連ねる4つのメーカーの特徴を解説します。

安川電気

安川電気は、1977年に日本初全電気式産業用ロボットを発売したことで一躍有名になりました。福岡県北九州市に本拠地をかまえ、自動車関連市場を中心にシェアを獲得しています。

安川電機は、垂直多関節ロボットを主力に、塗装やパレタイジング、アーク溶接、スポット溶接などさまざまな産業用ロボットを開発・販売しているメーカーです。さまざまな産業用ロボットの累積台数で世界一位を誇っています。

ABB

ABBは、電機から重工業まで幅広くカバーしているスイスのチューリッヒにあるロボットメーカーです。1988年にスウェーデンのアセア社とスイスのブラウンボベリ社が合併し、多国籍企業として世界に名を馳せています。

日本にもABBジャパンとしてABBの関連会社が3社設立されていており、国内では塗装ロボットの実績多いです。近年では協業ロボット分野にも注力しています。

KUKA

KUKAは、1898年にドイツのアウクスブルグでガス灯技術関連事業を主軸として誕生した企業です。1970年代以降にダイムラー・ベンツ向けの自動化装置の製造を開始したことをきっかけにロボット製造技術に注力し始めました。

自動車部品メーカーや工作機械分野以外にも、近年では小工品向け向上や半導体工場のクリーンルームなどにも対応しています。

ファナック

ファナックは、1956年に創業された山梨県の産業用ロボットメーカーです。工場の自動化を追求するメーカーとして知名度が高く、多関節型ロボットの品揃えがトップクラスです。

より少ない部品で低コストにロボットを開発・販売しています。世界に270以上のサービス拠点を置いて100ヶ国以上でファナック製品を生涯保守してくれます。

産業用ロボットメーカーの比較ポイント

産業用ロボットメーカーの比較ポイント

産業用ロボットメーカーを選定する際に比較すべきポイントは、以下の通りです。

  • ロボットの性能
  • 作業場面
  • 費用
  • 対応エリア
  • ロボットスクールの有無

詳しく確認しましょう。

ロボットの性能

目的の作業に適した性能を兼ね備えたロボットを提供しているメーカーを選びましょう。同じ種類の産業用ロボットであっても、メーカーによって得手不得手があります。

性能をチェックする際のポイントは、以下の通りです。

  • 機動性
  • 絶対精度
  • 剛性
  • カスタマイズ性

それぞれ詳細を確認しましょう。

作業場面

産業用ロボットをどのようなシーン使うのかを考え、用途に応じたロボットを得意とするメーカーを選びましょう。たとえば、溶接や搬送、塗装など、ロボットに任せる作業内容はさまざまです。

メーカーによって得意なロボットが異なるため、作業場面に適した産業用ロボットの種類の豊富さをチェックすることをおすすめします。

費用

数百万から数億円以上まで幅広い価格帯のロボットがあります。予算を確認したうえで、メーカーに相見積りを取り、ロボットの購入を検討しましょう。

またロボットは本体価格だけでなく、周辺機器やメンテナンス費用も発生します。またロボットを動かす人を確保する人件費もかかる点も考慮しましょう。

対応エリア

メーカーが開発・生産ロボットの購入ができても保守・サポートをしてもらえなければ、不安が残ります。もし、海外メーカーであっても日本が対応エリアに含まれているのであれば、安心して使い続けられます。また、将来的に事業展開したい国や地域に対応しているかどうかも確認すべきです。

ロボットスクールの有無

自社ロボットの操作やメンテナンスなどのスクールを開催しているメーカーであれば、従業員の技術・スキルアップに役立ちます。そもそも、事業主は産業用ロボットを扱う従業員には全員に特別教育を受けさせなければなりません。

ロボットスクールを開催しているメーカーを選べば、従業員教育にも役立ち、より安全で衛生的な労働環境が作れます。

産業用ロボットの市場動向

産業用ロボットの市場動向

産業用ロボットの市場動向について、以下の3つの観点から解説します。

  • 産業用ロボット業界の現状
  • 産業用ロボット業界の課題
  • 産業用ロボット業界の将来性

順番に確認しましょう。

産業用ロボット業界の現状

年々、産業用ロボットの出荷台数は世界的に増えています。一時的に新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて停滞したものの、コロナ禍後は再度成長傾向に戻っています。

2019年から2022年にかけての産業用ロボット稼働台数の推定は、以下の通りです。

国・地域2019年2020年2021年2022年
日本354,878374,038393,326414,281 
アジア・オセアニア1,698,2881,925,3152,265,9942,593,184
アメリカ388,295409,843452,596491,535
ヨーロッパ581,853613,610674,866728,391
アフリカ6,5476,6867,5478,129
世界合計2,736,7463,026,9423,478,7213,903,633

出典:世界の産業用ロボット稼動台数推定 (マニピュレーティングロボットのみ)|日本ロボット工業会

日本においては、2014年に政府は製造業・医療・交通などのさまざまな産業における改革に向けた成長戦略の1つとしてロボットによる産業改革を盛り込みました。とくに先進国では労働人口が減少していくと予測されているため、ロボットの活用を積極的に活用する国が増えています。

産業用ロボット業界の課題

産業用ロボットがグローバル化に対応していくためには、製造技術が高くなかった新興国でも扱えるような産業ロボットを開発していなければならないと考えられています。そのためにクリアしなければならないポイントは、操作の簡易性とコストです。

まず、新興国ではSI人材が不足しており、複雑な操作や技術が必要となるとロボットを安全に操作できません。そのため、技術力がなくても簡単に操作できる産業用ロボットの開発が必須です。

次に、コストを下げて導入のハードルを下げる必要もあります。部品コストを下げながらも必要な性能を発揮するコストを重視したロボットを販売していけば、世界的なシェア拡大を続けられるでしょう。

産業用ロボット業界の将来性

日本では、2035年に10兆円規模の市場になると予測されており、将来性のある事業です。

中国・東南アジアでの人件費高騰や日本・韓国・ヨーロッパなどでの労働人口現象の影響を受け、製造工場における自動化が急速に進んでいます。このような要因によって、世界中で産業用ロボットの需要は拡大し続けると予測できます。

ICS SAKABEは九州・福岡で産業用ロボットの教示の特別教育を開催中

ICS SAKABEは九州・福岡で産業用ロボットの教示の特別教育を開催中

ICS SAKABEでは、九州・福岡にあり、複数の産業用ロボットを組み合わせる技術を持つ企業です。これまでさまざまな産業用ロボットを取り扱ったノウハウを活かし、産業用ロボットの教示の特別教育を開講しています。

特別教育の1回の講習につき受講者数8名までという、少人数制の授業スタイルを取っており、受講者が不明点などをすぐに講師に質問できる環境が整っています。ICS SAKABEで開講している特別教育の受講にかかる費用や内容、時間は次の通りです。

コース名内容日程時間費用
教示コース産業用ロボットの基礎知識・教示に関する知識など2日間9:00~16:3037,400円(税込)
教示+検査コース産業用ロボットの教示・検査作業に関する知識など2日間8:30~19:0042,900円(税込)

また実技では、安川電機製とファナック製の産業用ロボットを用意しています。

メーカー産業用ロボット
安川電機GP7(コントローラー:YRC1000)
MH5(コントローラー:DX100)
ファナックCR7iA/L(コントローラー:R-30iB Mate)

ロボット講習の詳細は、公式サイトまたは当社に直接お問い合わせのうえご確認ください。

まとめ

産業用ロボットメーカーまとめ

産業用ロボットメーカーの4強のうち、安川電気とファナックは日本企業です。世界に産業用ロボットを普及させることに貢献しており、海外進出している企業も安心して導入できます。

また、ICS SAKABEでは、全国各地で産業用ロボットの特別教育やスキルアップのためのロボットスクールを定期的に開催しています。導入後の操作を安全に行えるため、ぜひ導入時に検討してください。産業用ロボットの性能や導入後のサポートについても、お気軽にご相談ください。

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